鹿児島実業高校・男子新体操の2016年インターハイでの演技がYouTubeに公開されました。
「ライザップ」や「とにかく明るい安村」などの小ネタが満載で終始笑いを提供してくれています。
これまでSNSなどを通して鹿児島実業の演技を観ることがありました。
思い切りの良い発想と英断に驚きや敬意を感じる一方で、この取り組みの先に何を目指しているのかがわからず、一時的な物珍しさを感じていました。
しかしながら、今回YouTubeの説明文に書かれているメッセージを読んで彼らの想いを知りましたので、ご紹介します。
まずは演技をご覧ください!
↓↓↓ YouTubeの説明文(全文)です。
3分の演技時間のために青春の3年間をかける鹿児島実業。
たとえ点数が出なかったとしても、「観客の笑顔が見れたら全て良し」
そんな愛すべき馬鹿野郎達によって汗と涙と魂を燃やして繰り広げられる全身全霊の悪ふざけ、ぜひ活目して御覧ください。鹿児島実業が今のようなスタイルの新体操をするようになったのは、10年以上前の話。
最初は物珍しさと面白さで注目を集めたが、その実力には疑問の声がささやかれていた。
しかし、さまざまなバッシングを乗り越えて彼等は自分たちのスタイルを貫き通そうとした。
やがて、少しずつ彼等の行う「面白い新体操」はブランド化され、彼らのような新体操を行いたいと、名門ジュニアチームにいた選手すらも鹿児島実業の門をたたくようになった。
気づけば数年前までは団体演技を行うための6人すら集まらなかった鹿児島実業は3チームを作れるまでの大所帯の部活となり、その人数から生まれるレギュラー争いによって、チームの実力は飛躍的に上昇した。
それこそ、全員が普通の新体操を行えば熾烈な上位争いに食い込むほどの実力をつけてもなお、彼等は自分たちの新体操「みている人を笑顔にする新体操」を辞める事はなかった。
見方によっては彼等がふざけているように感じる人もいるかもしれません。
ふざけてるんです、誰よりも真剣に、熱くふざけてるんです。
きっとこれからも彼等は この新体操を続けていくでしょう。
青春時代の3年間を、たった3分のネタのために燃やし尽くす彼等を応援してあげてください。
メディアの方々へ。
昨今、鹿児島実業や青森大学といった男子新体操チームの演技が多くのメディアに取り上げられていることはとても喜ばしい事と感じます。
男子新体操は多くの人に感動を与えるすばらしいスポーツである一方で、「マイナースポーツ」という肩書きは未だぬぐえません。
競技人口の少なさやや普及の観点から、2008年をもって国体からも除名されております。
メディアの注目を集める一方、競技そのものが抱える問題はひとつとして解決しておらず、このままでは男子新体操の存続は非常に厳しいです。
どうしても、見世物パンダのように終わってしまう取り上げられ方をしてしまうのですが、もしよろしければ男子新体操が抱える問題についても取り上げていただき、メディアの持つ大衆へ訴えかける力によって、何かしら男子新体操の存続、そして普及・発展のための機会やお知恵を拝借できればと思います。
彼らが3分間にかけた想いを無駄にしないためにも、皆様のご協力をよろしくお願いいたします。
日本社会には、過去の古い価値観に呪縛されたような大人たちが大勢います。そこにしがみつくことで自分たちの地位や利権を守っています。
そして、古い価値観を若者たちに押し付け、発想や行動を制限し、狭~い社会でしか通用しないつまらない人間を生み出しています。
若者たちの新しい挑戦には勇気や覚悟が必要であり、またそれを支持する社会の存在も欠かせません。
「禁断の鹿実」に挑戦を続ける鹿児島実業の新体操部にはエールを送るとともに、「面白い新体操」という新しいジャンルの展開と確立にも期待します。
ちなみに、インターハイの結果は23チーム中21位。
今や大所帯となった彼らが順位至上主義で臨むならもっと上位を取れるのではないでしょうか。でも、あえてブレず、迎合せず、自分たちの目標に向かって突き進んでいる姿勢に共感を覚えます。
「誰よりも真剣に、熱くふざける」という言葉の意味が広く理解される日本になれば、もっとスポーツや芸術が身近になり、裾野が広がって、マーケットとしても成長するのでしょうね。
彼らがそんな大切なことを問いかけていることを知りました。今まで知らなくてゴメンナサイ!!
これからも彼らの取り組みに注目します。
↓ 2015年インターハイ
↓ 2014年インターハイ