「ディアナとアクティオン」を踊る大川航矢さんと寺田翠さん(杉尾直哉撮影 出典:毎日新聞)
「バレエの五輪」と呼ばれる世界3大バレエコンクールの一角「モスクワ国際バレエコンクール」の最終審査が、6月19日(日本時間20日未明)、ボリショイ劇場で行われました。
今回のコンクールは11日に開幕し、約30カ国から約160人のダンサーや振付家が参加していました。
シニア部門・男性の部金賞に大川航矢さん(25)=青森市出身=が、シニア部門・女性の部銅賞には大川さんとペアを組んだ寺田翠(みどり)さん(24)=大阪府豊中市出身=が選ばれました。
日本人のシニア部門での金賞受賞は2人目で、1993年の岩田守弘さん(元ボリショイ・バレエ所属)以来24年ぶりのとのことです。
大川さんと寺田さんは、モスクワ国立舞踊アカデミー(通称「ボリショイ・バレエ学校」)在籍中からパートナーを組み、2011年にアカデミーを卒業後は、そろってウクライナ南部のオデッサ国立歌劇場に採用されました。
14年のウクライナ危機で社会が混乱する中、露中部カザンのタタール国立歌劇場に移籍。共にソリストとして活躍しています。
19日の最終審査では、古典作品の「ディアナとアクティオン」を踊り、大川さんのダイナミックな回転や寺田さんの繊細な踊りに観客が沸き立ちました。
ジュニア部門男性の部では、千野円句(ちの・まるく)さん(18)=モスクワ出身=が金賞に選ばれました。
ジュニアのソロ部門で金賞を受賞した千野円句さん(杉尾直哉撮影 出典:毎日新聞)
千野さんは「ロシアバレエ団」の現役バレリーナ、千野真沙美さん=東京都町田市出身=の長男で、父はロシア人。今月末にモスクワ国立舞踊アカデミーを卒業し、プロのダンサーを目指しています。